百名山は、特に中高年に人気がある。
普通、百名山と言うと作家・深田久弥が、1964年に新潮社から出版した『日本百名山』のことを言う。
ほかには、1980年に作家・田中澄江が、『花の百名山』を発表している。(1995年には『新・花の百名山』が出ている)
「百名山」としてリストアップされていると、登る山選定の判断材料としては参考になる。
尾瀬を思わせる名残ヶ原の木道 |
少し紅葉が始まってきた山頂 |
山頂付近の奇岩、天狗岩 |
しかし、いずれも登山経験豊富な作家が出版したものであるが、個人的に選んだものであり、公式な選考の結果ではない。
このため今から考えると、なぜ百名山に数えられているのか疑問に思う山や、すでに開発が進んでしまっている山などが、特に深田百名山にいくつかある。
また、『深田百名山』と『花の百名山』は、ほとんど同じだが、いくつかは作者の考え方の違いが表れている。
そのひとつ、今回登った栗駒山は『深田百名山』には掲載されてないが、『花の百名山』に掲載されている山である。
アキノキリンソウは一杯あった |
可憐なイワイチョウ |
清楚なウメバチソウ |
栗駒山は、岩手、宮城、秋田の県境にある山であるが、今回は岩手県側から須川コースを登り、産沼を経由して下りるコースを選んだ。
3時間ほどで登れる山だが、高山植物で特に人気の山である。
ウィークデーのため登山者は少なかったがこの日も京都から来た人や、千葉から来た人などと出合った。
夏と秋の端境期で、花は少ない時期だと思うが、それでも登り口から頂上近くまで、オヤマリンドウやアキノキリンソウなどの群生が続いていた。
特に名残ヶ原では、ミツガシワ、バイカソウ、オヤマリンドウ、シラタマなどが一杯咲いていた。
紅葉の時期には少し早かったが、山頂近くでは紅葉が始まりかけていた。
1944年の噴火で出来たという昭和湖もコバルトブルーで綺麗だった。さすが人気の山である。
オヤマリンドウはまだ蕾だが群生していた |
早くも紅葉してきているカエデ |
ヤブデマリ、藪手毬と書くそうだ |
宿泊した須川高原温泉は、湯量がすごく多く、かなりの湯量を側溝に流していた。また登山道途中にも大量に湯気が出ている場所があった。
この温泉は、従業員がすごく若く、対応は大変良かった。長期滞在している客もいた。
しかしここは2008年の、岩手・宮城内陸地震で壊滅的な被害があった所とのこと。よく復興したものと思った。
シラネニンジンも沢山あった |
ゴマナ、元気良く咲いていた |
シラタマ、目立たないがしっかりと |