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<16日 屋久島へ>
九州最高峰の山・宮之浦岳は、これまで何度も登ろうと計画したが、あまりにも遠い、日程が合わないなど、その都度断念した覚えがある。 今回、思い切って行って見ることとした。行く時期については、非常に悩ましい。
宮之浦岳は石楠花の山、見所は5月〜6月、また、南国でもあり暑い夏を避けて春や秋の方が良いのかもしれない。
しかし屋久島は全国有数の多雨地域、多少の雨は仕方ないが出来れば避けたい。
考えた末に、少しでも雨を避けようと梅雨明けの晴天、しかも海の日の連休と、夏休みの狭間を狙うこととした。
民宿・杉の宿
淀川登山口から登り始め
奇岩トーフ岩鹿児島空港着。安売り航空券をインターネットで探したため接続がうまく行かず、ここで2時間の乗り継ぎ待ち。
空港の外へ出てみるが、ギラギラする南国の太陽。この日は猛暑日、文字通り猛烈に暑い。
どうにか飛行機を乗り継いで屋久島へ。民宿は登山口に近い安房で予約したのでバスで向かう。
ここは観光地でもあって、バスの便が比較的良い。<17日 登山開始>
朝4時半、タクシーで淀川登山口へ向かう。
途中、屋久杉自然館ではバスを待つ大勢の人がいた。縄文杉へ日帰りする人らしい。
淀川登山口へは一番乗りかと思ったら、すでに車が3台くらい止っている。
ここで朝食していると、さらに幾組かの登山者が到着した。
登山道近くまで屋久鹿が
山頂からの展望
トカラ列島方面を望む5:50登山開始。さすがにもののけ姫の世界だ、幽玄の森とでも表現するのだろうか。
6:30淀川小屋着、ここで朝の食事をしているグループがいた。
7:50花之江河、外国人を含む10人くらいのグループがいた。宮之浦岳を日帰りだそうだ。
展望が開けてきた、快晴である。投石平あたりでは、トーフ岩などいろいろな奇岩が見える。
屋久鹿とも出会った。まったく人を恐れない。10:55宮之浦岳到着。すでに5人くらいがいた。
太平洋も良く見える。まったくの快晴である。すごく暑い。
3度目の登頂だと言っていた人がいたが、晴れたのは初めてだとのこと、我々はついていた。昼食と展望を堪能したのち下る。
地図には焼野三叉路に水場とあったが、涸れているとのこと。そのまま下る。
12:55平石岩屋、小さな鳥居がある。
宮之浦岳山頂
新高塚小屋前にて
新高塚小屋の鹿14:05今夜の宿泊場所、新高塚小屋に到着。
ものすごく混むと聞いていたが、定員40名くらいのところこの日は15名位だった。他に表でテントを張っているのもいた。
アメリカ・シカゴで教員をしている、マークと言う単独行の青年に出会った。明日、宮之浦岳に登るのだそうだ。
日本語は「こんにちは」「初めまして」位しか話せない様子だったが、フレンドリーで誰とでも交わっていて好感の持てる青年だった。屋久島のガイドの数人が、小屋のトイレの掃除に来ていた。感謝。
鹿が、泊り客のおこぼれを拾いに、周りをうろついている。
また、夜中にねずみが騒いでいた。隣の人はザックを食い破られて、中のお菓子を食べられていた。<18日 屋久杉の森へ>
6時、小屋を出発。
今日も快晴で暑そうだが、今日は森林歩きで日差しは気にならない。約1時間で高塚小屋、建て直しの工事をしていた。縄文杉はさすがに大きい。写真に納まらない。
残念ながら展望台の一部が立ち入り禁止になっていた。
8:50ウィルソン株到着。こちらは内部に入れる。ここまで来ると登ってくる人が多くなってきた。
9:30大株歩道入口到着。しばし休憩。11:10楠川分れ到着、白谷雲水峡へ降りることも考えたが、今日も安房の民宿のため荒川登山口へ向かう。
延々とトロッコ軌道を歩いて、13時10分荒川登山口到着。
縄文杉の前で
巨大なウィルソン株の内部
屋久島港から山を望む14時のシャトルバスで屋久杉自然館へ。
ここからタクシーで民宿へ向かうが、時間的にまだ早い。
どこか観光できないかとタクシーの運転手に話したら、千尋の滝と尾之間温泉を紹介された。
民宿にザックを置いて、そのままタクシーを飛ばす。
千尋の滝は多くの観光客が訪れるそうだが、この日は閑散としていた。
続いて尾之間温泉へ向かう。知る人ぞ知る町営温泉で、料金は200円。すこし熱かったが、ここで山の汗を流す。さっぱりした後、民宿に戻り洗濯。すごく暑い日ですぐに乾く。
民宿では、食べきれないほどの海の幸が出された。旨い。
仕事で来ているという同宿の人と話したが、料理が良くて何度も泊まっているとのこと。
地元の焼酎「三岳」をたらふく飲んで、宮之浦岳登頂を「ささやか」に祝う。<19日 帰路>
帰りの飛行機は14時40分、それまでたっぷり時間がある。
とりあえず空港まで行き、搭乗手続きと荷物を預けて、宮之浦港までバスで行ってみる。ここは土産物屋なども多くぶらぶらする。
ここで船で帰るという人から、今日までの期限のバスのフリーパスを貰う。
このフリーパスで空港まで戻る。空港でこれからバスで市内へ向かう二人がいたので、このフリーパスをあげる。有効利用だ。今回も山だけでなく、いろいろと楽しんだ山旅だった。
何よりも思いがけなく4日間とも快晴で、まったく雨に降られなかったし、海の日の連休と夏休みの狭間で、どこも比較的空いていたのは幸いだった。