- 日 程 2012年7月14日(土)〜16日(祝)
- メンバー 2名
- 行 程
- 14日(土)自宅=東京=高崎=水上=土合=天神平−谷川岳肩ノ小屋(泊)
- 15日(日)−トマ−オキの耳−天神平=土合=一の倉沢=水上温泉(泊)
- 16日(祝)=上毛高原=東京=(岐路)
谷川岳は、遭難多発でよく知られている山だ。しかしそれは岩場のこと。一般道は比較的簡単に登れるらしい。
一度登ってみたいと思っていた。でも、九州では大雨で大きな被害が出ている。この時期に行けるのだろうか心配。毎日、ウェザーニューズ社のウェブサイトで、天気予報をチェック。
金曜日まで雨天で、土曜日からは晴れる予報。7月9日(月)計画通り決行を最終決断。
今回は車でなく、電車で行くことに。速攻で新幹線を予約。14日朝早く自宅を出発。新幹線を乗り継いで高崎へ。高崎からは鈍行。
大阪出身で、就職して東京に一人住まいしているという青年と隣り合わせた。
連休なので水上温泉のユースに泊まって、尾瀬と谷川岳に行くのだそうだ。
この青年とは翌日も水上で遭遇したが、なかなかの好青年だ。水上で長岡行きに乗り換えて、11時50分やっと目的の土合駅へ到着。
土合のモグラ駅の看板
天神尾根登山道
ホソバウスユキソウ
土合駅は地下駅。ホームに降りると、地下特有の空気がひんやりしている。
ここから地上の改札口まで、延々と地下の階段を昇る。薄暗い階段の上のほうはモヤで霞んでいる。
噂には聞いていたが、いったい何段あるのだろう。階段の横に段数が明示してある。10段、20段・・50段・・100段・・200段・・まだ上が見えない。結局全部で486段。
電車を降りてから、およそ15分〜20分、ホームはひんやりしていたが上へ行くにしたがって気温が上がってきた頃、やっと改札口に到達。
途中写真を撮ろうと思ったが、その気力もなくなった。土合駅の表で昼食のあと、ロープウェイ駅に向かう。
しかしここからもまだ遠い。15分以上車道を歩いてやっと到着。
12時45分ロープウェイ乗車。天気が心配なので出来るだけ早く行こうと、天神峠までリフトを使う。13時5分天神峠出発。時折薄日が差す曇りだが、前日までの雨で岩が濡れていて歩きにくい。
順調に高度を稼ぐ。ここは日帰りコースで、この時間になると下りの人が多い。1時間弱で、熊穴沢避難小屋に到着。
ニッコウキスゲ
谷川岳肩ノ小屋前で
肩ノ小屋からの夕焼け
ここからは、より急な登りになる。鎖場も出てきた。
曇り空ながら日差しも出てきており、思ったより展望も良い。
このあたりの山は良く分からないが、尾瀬燧ケ岳、赤木山、苗場山などが見えているようだ。頂上手前に、大きな雪渓が残っている。
このあたりまで来たところ、突然パラパラパラと雨が降ってきた。
あわてて雨具を付ける。しかし、しばらくするとすぐに雨は止んでしまった。
15時35分肩ノ小屋に到着。頂上は雲に覆われている。
頂上へは明日に行くことにして、今日はここで泊まり。この小屋はもともと避難小屋で、元谷川岳警備隊長だった人がシーズンのみ有人で維持していたが、今年から登山指導センターの職員だった人が引き継いでいる。
忙しい時期は奥さんが手伝っているそうだが、ほとんど一人で登山者の世話をしているそうだ。
その大変なご苦労に、頭が下がる。感謝。収容人員40人、ほぼ満員。
ここに泊まる人は、ほとんどが蓬峠や万太郎山などへ縦走するようだ。
こちらは明日下るだけ。気楽な気持ちで酒が進む。夜中には、大きな音で相当の雨が降っていた。
トマの耳(1963m)
オキの耳(1977m)
イワオトギリソウ
夜中に降れば朝にはあがるだろうと快眠をむさぼる。
しかし翌朝もまだ雨はしとしと降っている。
朝食の後、仕方ないので雨具を付けて、5時40分頂上を目指す。歩き始めてしばらくすると雨は上がってきた。
トマの耳までは5分ほど、オキの耳はさらに10分ほど、面倒なのでそのまま登る。
まだ梅雨空で雲は多いが、結構遠方まで展望が開けてきた。オキの耳から下を覗くと、かの有名な一の倉沢の雪渓が見える。
写真を一杯とって小屋に戻る。小屋へ戻って、小屋の主人と歓談。登山補導所の職員だった時のことから色々な経験を話してくれた。
オキの耳から見た一の倉沢
下から見た一の倉沢
タカネバラ
今日は下るだけなので気が楽だ。ついつい話が長くなった。8時、小屋を辞して下り始める。
雨はすっかりあがって、遠くまで展望がきく。
日も差してきた。若干暑い。しかし、夜半の雨で岩が濡れており滑りそうになる。
当初案では、石黒尾根を下るつもりだったが、安全を見て天神尾根を戻る事とした。この時間になると、下から列を作って登って来る。子供づれなども結構多い。
天神平到着、少し休憩の後直ちにロープウェイで下山。下山後、かの有名な一の倉沢を見に行くこととする。
ツバメオモト
ヨツバシオガマ
ウラジロヨウラク
自家用車もタクシーも通行止めになっているが、代替のマイクロバスが運行されているとのこと。
11時、ちょうど発車する満員の代替バスに飛び乗った。(片道500円)
助手席に座ったので、運転手は一の倉沢の事をいろいろと話してくれた。
遭難碑に全員の名前が刻まれているが、今年亡くなった2人はまだ刻まれてないとの事歩いている人も結構いる。申し訳ない思いもあったが、手頃なハイキングコースにもなっているようだ。
一の倉沢到着、さすがに圧巻である。上からは遠目にしか見えなかったが、近寄るとゾクゾクする。このあと、再びロープウェイ駅に戻り、今度はバスで今夜の宿、水上温泉へ出る。
ここには、水上町山岳資料館がある。
2階が資料館で、1階ではネパール物産展をやっていた。ここでも少し話をした。今夜は、銘酒「谷川岳」を味わいながら、余韻にしたって眠る。
明日は少々東京見物しながら、ゆっくりと帰ることとする。