<悪沢岳遠望>
- 日 程 2005年8月25日(木)〜28日(日)
- メンバー 2名
- 行 程
- 25日(木) 自宅−静岡−畑薙ダム−椹(さわら)島ロッジ(泊)
- 26日(金) −千枚小屋(泊)
- 27日(土) −千枚岳(2880m)−丸山(3032m)−悪沢岳(3141m)−荒川中岳(3083m)−荒川前岳(3068m)−荒川小屋−小赤石岳(3081m)−赤石小屋(泊)
- 28日(日) −椹島−畑薙ダム−赤石温泉−(帰路)
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最後の3000m峰へ
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北アルプスあたりの3000m峰は何度も登っていてそんなに意識してなかったが、考えてみると登っていない3000m峰があった。荒川三山である。
いまさらピークハントなんてと粋がってみても、やっぱり山は高いところのほうが良いに決まっている。
<タカネマツムシソウ>カメラが使えなかったので千枚小屋のパンフから引用昨年から幾人かのメンバーに声をかけていたが、なかなか都合が合わない。それに南アルプスはアプローチが長く遠い。
いつまでも逡巡していても始まらないので、今年思い切って同居人(wifeとも言う)と行くこととした。世間の夏休みを避けて8月末とした。
台風だけが心配だ・・・と思っていたら、案の定台風11号が接近しているではないか。
予備日をとってなかったのが悔やまれる。
どうするか迷ったが、とりあえず行ってみるかと安易に静岡方面へ車を走らす。
台風の先回りをする形である。
<ウェザーニュース社のサイト>これは14号
余談であるが台風の進路予測には「ウェザーニュース社」のサイトが大変役に立った。
数時間おきにサイトにアクセスして台風の動向を把握し、これなら何とかなるかと判断した。
気分はまるで気象予報士である。
テレビの台風ニュースは派手な場所からの中継ばかりであまり役に立つとは思えない。当初は畑薙ダムで車中泊と考えていたが、台風の真っ只中ではちょっとつらいので、椹島まで入ることとした。
東海フォレストの送迎バスの最終は15時半、その前の15時のバスに乗れればいいやと思って、14時半ごろ畑薙ダム駐車場へ着くと、係員が、台風のため今日のバスはこれで打ち切る、登るのなら早く乗れとのこと。
慌ててリュックを放り込んでワゴン車に乗る。他に3人、合わせて5人が乗客となった。
<タカネビランジ>これも千枚小屋のパンフから椹島では、台風で連泊しているツアー客など7〜8人がいた。
台風は駿河湾を通過中である。雨は強く降っている。それにしても台風の動きが鈍い。
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カメラが!!!!!!
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翌朝まで影響が残るかと心配していたが、何とか雨はあがっている。
今日は千枚小屋までなので慌てることはない。と思っていたがみんな早く出て行ってしまうので、つられて早々と6時40分出発することとした。千枚小屋までは樹林帯の中をたんたんと行く。
千枚小屋には11時45分に到着した。小屋の周りはトリカブトなど色とりどりの高山植物が咲き誇っている。これは高山植物の写真が楽しみだ。(喜)
ビールを飲んで昼食を食べて、それでは写真でもとカメラを取り出す。が、なんとカメラはウンともスンとも動かない。
故障か、折角の高山植物の写真が撮れないではないか!!!!!!!(><)。
前日に電池は満タンにしてきたが、台風でカメラを出すことなく2日ほどリュックの中でスイッチを入れたままだったのが原因か!!!。
カタログでは、1回の充電で2000枚撮れる省電力設計のカメラのため、今回は安心して替え電池を持ってこなかったのが悔やまれる。(泣)<富士遠望>小赤石から使い捨てカメラで
そんなに早く電池が消耗するものなのかと帰宅してからテストしてみた。
スイッチを入れて1週間放置しておいたが、ほとんど電池は減っていない。どうも電源が入った状態で、リュックに詰め込まれて他のスイッチ(液晶画面表示スイッチなど)が押されたままの状態だったのが原因ではないかと思われる。
今まで5日程度の山行は何回もしてきたが、こんなことは初めてである。こうして985gの一眼レフと三脚は、リュックの重しとして4日間の行程を共にするのであった・・・(悲)。
使い捨てカメラの入手を図ったが千枚小屋にはなかった。椹島で気が付いていれば・・と思っても後の祭りである。
仕方ない、悪沢岳登頂の記録は、携帯電話のカメラで撮ることとした。
こうなればやけ酒、水筒に入れてきたウィスキーをお湯割で飲み干す。目の前の撮れない富士山がやけにまぶしい・・・。そうこうしているうちに畑薙ダムで車中泊した人も登って来てちょっとにぎやかになってきた。
とても70歳には見えない名古屋の男性、刈谷市の愉快な2人組、2回目のアルプスでここへ来たと言う九州の男性、青森から夫婦で来てご主人が下で待っていると言う女性、長野の夫婦連れ、など結構にぎやかにわいわいやって夜は更けていく。
<悪沢岳頂上>携帯のカメラで===========
悪沢岳はやっぱり悪沢岳
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このルート、千枚小屋〜赤石小屋まで、みんな直行するものと思っていたら、ほとんどの人は荒川小屋泊りだと言う。
ここまできたらのんびりと、小屋を泊まり歩くのも正解かもしれない。でも残念ながらこちらは休暇がとってない。
刈谷の愉快な2人連れとこちらだけが赤石小屋まで行く。
多分十分行けるとは思ったが、朝飯を省略して4時35分早立ちする事とした。外はまだ薄暗い。空を見上げると満天の星。東から西へ結構なスピードで移動する星を発見。先のスペースシャトルで話題になった宇宙ステーションらしい。近視の裸眼でも良く見える。
すぐに明るくなって、5時20分千枚岳2880m到着。風の当たらないところで朝食。
続いて丸山3032mを経由して、6時50分悪沢岳3141m登頂。
2万5千画素(144×176画素)の携帯電話で登頂のアリバイ写真を写す。
しかし携帯電話にはセルフタイマーがないので2人揃って写せない。苦肉の策で標識の左右に写った写真2枚を後で合成することとした。(^_^;)さらに荒川避難小屋を経由して荒川中岳3083m到着。荒川避難小屋はシーズン中、有人で営業しているようだ。
続いて分岐にリュックを置いて、空身で荒川前岳3068mを駆け足で登る。
分岐点付近で雷鳥の親子連れに出会った。なんとも微笑ましい。こうして見ると荒川三山と言うけれど、悪沢岳(荒川東岳)は別個の山の様に思える。
三山の主峰であるのに「東岳」では、端っこの山の様に感じられてかわいそう。
やっぱり「悪沢岳」と独立した名前で呼んで欲しい。<赤石小屋>使い捨てカメラでは露出が・・・
9時25分、荒川小屋着。ラーメンで昼飯。ここでやっと使い捨てカメラを手に入れることが出来た。
少し休憩して最後の登り、小赤石3081mを登る。
小赤石から見る荒川三山は格別である。ここまで来たのは7年ぶりだ。ここでも山名に疑問を感じる。
「小赤石」では、いかにも赤石岳の付属物のようである。
3000mを超える立派な山である。せめて北赤石岳などとネーミングするわけにはいかないのか。
<トリカブト>このカメラでは接写できない(悲)・・・==========
帰りは温泉三昧・・・
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赤石岳へは前回行っているので、今回は省略して直ちに赤石小屋への下りを開始する。
2時間ほどだが結構長く感じる。
嫌になってきた頃、14時10分やっと赤石小屋着。
ここも結構すいていた。椹島から上がってきた人もぼちぼち到着している。
ここでも例の刈谷の愉快な二人組とも遅くまで談笑。翌日は5時45分出発、椹島までは約3時間の下山。ずっと下山だと足に負担がかかってくる。疲れた・・・
8時30分椹島着。1時間ほど椹島でのんびりした。ぽかぽか暖かい。
10時のバスで畑薙ダム駐車場へ。
来た時は台風で数台の車だけだったのが、2〜30台位に増えている。結構入っているようだ。ここからすぐの所に赤石温泉白樺荘がある。
入浴料が無料と言うのがうれしい。
ぬるぬるの正真正銘の温泉である。髭を剃り、汗を流し着替えてさっぱりした所で昼飯。
行きには静岡を経由してきたが、時間も早いので帰りは寸又峡を経由してのんびり帰ることとする。トップページへ戻る