海上の森にしでこぶしを求めて<その2>(98.3.22)


素朴なたたずまいの五輪塔
<日付>98.03.22(日)
<行程>
屋戸橋(9:55)−吉野町−弘法堂−吉田池−五輪塔登り口(10:20)−五輪塔−(10:25)−古窯方面−湿地−屋戸町民家付近(11:40)−送電線鉄塔(11:50)−三角点(12:45)−四ツ沢(12:55)−屋戸橋(13:05)
<メンバー> 同居人と二人連れ
先週はつぼみすら見つけられなかったので、今回こそは、シデコブシを見つけようと勇んで出かけた。

まず、シデコブシの群生する場所をねらって今までのコースと違った方向から攻めてみようと思う。地図を見るとやはり広久手の森方面だ。

屋戸橋から吉野町の方向へ歩く。民家の間の道を歩きながらどこから入って行こうか少し迷っていると、地元のおばちゃんたちを何人か載せた軽トラックが追い抜いていった。みんなで田植えの準備だろうか。そのおばちゃんの一人が指を指している。軽トラックのエンジン音で声は聞こえないが、私たちの様子を見て海上の森方向を教えてくれたらしい。

その方向に進むと、左手に吉田池が見えてきた。池の横を上の方から小さな子供2人を連れたお母さんが下りてきた。

親子が下りてきた方向へ行くそのまま進むと、五輪塔登り口と小さく書いた木があった。短いが急な登り道で登りである。登りきったところが五輪塔だった。そう言えば反対方向から、この五輪塔へ来たことがある。この石の塔がどういういわれのあるものか知らないが、割合良く手入れがしてある。地元の人たちが大事にしているのだろうか。

古窯の方向を目指したつもりが少し道をはずれて、ずっと下ってしまい湿地に出た。同じような道が幾つも分かれていてシデコブシを探しながら歩いているといつのまにか違った方へと向いてしまう。途中地図を見、太陽を見、あちこちと見当を付けながら歩いていく。前方から自然観察の定例ハイキングらしき団体が現れた。湿地の植物の話をその団体にまぎれて少し聞く。

その後、湿地帯から先に来た道を再び登ったところにシデコブシの木があると教えてくれた人がいて、一緒に目を凝らしてみるとネコヤナギを少し大きくしたようなつぼみがあった。いくつかのつぼみは、膨らんで先が赤っぽく見える。

そこに居合わせた4〜5人の人たちは、田原町にシデコブシが開花したと聞きこのあたりも花が見られると期待して来たという。実は私も期待していた。でも海上の森はまだちょっと早かった。もう少し待って来週か再来週に来ればきれいに咲くんだろうか。暖冬で暖かい日が続いても、やはり寒かったり暖かかったりで、徐々にしか咲かないものなんだと思った。

しかし、送電線のところから三角点付近のところで、たくさんのツツジのつぼみがある中で1本だけ花をいっぱい咲かせているツツジがあって驚いた。周りは枯れ枝、枯れ葉、これから咲こうとしているツツジ、山桜、薄緑の芽を付けた木、その中で1本だけぱっと赤紫の花が目立っている。

ほんの数カ所に赤い椿の花が咲いていた。昼食をとった送電線のあたりでは緑の葉と赤い実が付いていた木があった。もう他にはシデコブシの木がないか探してみたが、やはり少し湿地に近いところがシデコブシには、良いらしく他の花もまだ咲いていなかった。

あちらこちらとうろうろしながら四ツ沢へと下ってきた。相変わらずたくさんの車が止まっている。解体工場の跡地の道路脇にはマウンテンバイクを車に積み込んでいる人たちもいた。これから大正池あたりまで行く人か、数人「こんにちは」と言ってすれ違った。

今回もまだシデコブシの花にはお目にかかれなかった。また来週も来ようと心の中で考えながら歩いていた。

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