05.7.14増設
利尻富士 登頂の後の
ウニ美味し

北海道・雨竜沼湿原・利尻富士(1719m)
再び川柳山行の記録

日程 2005年6月23日(木)〜27日(月)
行程
  • 23日 旭川空港(集合)−妹背牛(モセウシ)温泉コテージ(泊)
  • 24日 −南暑寒荘−雨竜沼湿原−展望台−南暑寒荘−オロロン街道−鰊番屋−稚内(泊)
  • 25日 −フェリー−鴛泊−北麓野営場−利尻頂上−北麓野営場−鴛泊(泊)
  • 26日 −鴛泊−フェリー−礼文・香深港−礼文観光−フェリー−稚内(泊)
  • 27日 −稚内観光−宗谷岬−稚内空港(解散)
メンバー14名
《利尻富士山頂》
《サンカヨウ(雨竜沼湿原)》
今年もやってきました北海道。
北海道山行2004年の記録
北海道山行2003年の記録
まるで七夕の織姫と彦星のように、1年に1回全国から集まる不思議な仲間。
ロマンチストなのか、野暮なのか、はたまた粗野にして卑なのか
古き山の歌に陶酔し、足は衰えても思いは衰えない、かっての紅顔の(現在は厚顔の)少年と少女。
どう考えても訳のわからないメンバーたち。

でも、 織り姫と 彦星だけど 年もとり そんな仲間たち。

今年の目標は、北海道・利尻富士。その前に暑寒別の雨竜沼湿原を歩きます。
例によって今年も山行&川柳大会です。

《水芭蕉(雨竜沼湿原)》

川柳が苦手な方もいたようで・・・

ボチボチと 始めようかネ 苦の句会
・最北の 利尻の山に 句を忘れ

《雨竜沼湿原ベンチ》


雨竜沼湿原にて・・
《エゾノコリンゴ(雨竜沼湿原)》

雨竜沼湿原は、知る人ぞ知る北海道の尾瀬。
むしろ尾瀬より遠い分、もっと自然が残っていて、管理も行き届いている様子。
残念ながら今年は雪解けが遅く、花の最盛期ではありませんでしたが、木道を歩きながら俗世界にまみれたメンバーの心を浄化します。

雨竜沼 ウチの庭より チョット良い

・若き日の 思いをめぐる 雨竜沼

《エゾキンポウゲ(雨竜沼湿原)》
・湿原の 花に負けずに 君がいて
・雪解けの 流れに耐えて 水芭蕉
・暑寒別 越えて行きたい 日本海
・雨竜沼 生きて来た汚れ 浄化され
・雨竜とは 湿原の下の 流れかな
・雨竜沼 尾瀬に負けじと 水芭蕉
・雨竜沼 ここは現世の 結界
・湿原で ハイネの詩を くちづさみ
・水芭蕉 尾瀬より清か 雨竜沼
・カッコウの 声誘われて 展望台
《エゾゴンゴサク(雨竜沼湿原)》
・雪解けに 芽吹きのように 心奪われ
・空は青 山みどり沢 水はじけ
・残雪と 水芭蕉咲き 次ぐ二葉
・座禅草 水芭蕉に 負けてあり
・勝っちゃんの 足取り弾む 雨竜沼
・清風(さやかぜ)が 五臓六腑に 染み渡り


とは関係ありませんが・・・

《エゾヒメコウホネ(雨竜沼湿原)》
印象深い雨竜沼の前に、100年200年と語り継がれるエピソードがありました。

早朝レンタカー2台に分乗して、昼食を確保すべくコンビニに寄った時のこと、
幹事が昼食買い物用にメンバーに千円配って曰く「千円が余る、おかしい」
他のメンバー「自分は数えたの?」「千円ぐらいいいや」など勝手な事を。
幹事「あっ一人足りない!!」。
慌てて10キロの道を取って返すと約1名芝生でふて寝。
メンバー「謝謝謝!!!」
その夜の川柳大会はこのエピソードを詠んだ歌がぞくぞく。

千円を 配って気がつく あと一人

《カタクリ(雨竜沼湿原)》
・荷物のみ 走りし後は ただ一人
・コンビニを 出て気づかれる 人もいる
・忘れられ ふて寝の証拠に 枯れ芝生
・この野郎 トイレ千円 置き去られ
・千円が 余って気づく 忘れ物
・千円の お陰で行けた 雨竜沼
・置いてかれ 己の小ささ 思い知る
・分秒を 惜しみ時失う アホ
・泣けてくる なんで私を 置き去りに
・残された 人の痛みに 耐えかねて
・浮き沈み 北の国に 花が咲く
《座禅草(雨竜沼湿原)》
《サロベツ原野からみる利尻富士》

利尻に向けオロロン街道を行く・・

サロベツから見る利尻は、すばらしいものでした。

利尻見る みんなの顔に 夕日映え

《エゾカンゾウ(サロベツ)》
・夕食の 明日の利尻に 期待して
・明日こそ 花の浮き島 光る海
・透かし百合 レースの向こうに 利尻富士
・利尻富士 サロベツ原野に 影落とし
・風波に 浮かぶ利尻に 日が沈む
・エゾカンゾウ 利尻の山に 色きわつ
・それ急げ オロロン街道 カーレース
・ウニウニウニ 利尻の宿に 期待して
・さあ寝よう 明日は利尻だ 頑張ろう
・いざ寝よう 気合いを入れるほど 眠られず


ついに利尻を登る・・・

天気は最高。みんなの、はやる気持ちが現れています。

《マイズルソウ(雨竜沼湿原)》
この笑顔 おれを待ってたか 利尻富士

・さあ登ろ あれが利尻だ 気合い入れ
・口数は 歩数の十倍 心意気
・ダケカンバ 頭コツンと 登山路
・利尻富士 近くで見れば 荒れた膚
・利尻岳 見ると登るで 大違い
・利尻岳 ガレバでよれて あと少し
・山頂を 目指せど足が 前へ出ず

《利尻山頂》


念願の利尻頂上に到達・・

ほこら前 やったぞやった 握手良し

・登れるやろか 見上げた利尻の 頂きに立つ
・生きている 四十年ぶりの 頂きに
・山頂で 友の顔見て 嬉しかな
・とうと来た ウコンウツギに 励まされ
・雪渓の 吹き上げる風 汗飛ばす

《エゾノリュウキンカ(雨竜沼湿原)》

山頂での誓い・・・

利尻山頂でみんなの思いはそれぞれです。

これからは 乳しか吸いません 利尻さま

誤解しないで下さい。これは禁煙の誓いです

・今度こそ てっぺんで誓った ダイエット
・ダイエット 美味しいビールで 元戻り
・利尻富士 富士の山を 越えてくれ
・利尻岳 帰りの道は チドリ足

2.7リットル入りウィスキーは、今回も頂上まで登りました。帰りは・・・

《礼文島スコトン岬》


思いは深き9合目・・・

時間の都合で、残念ながら9合目で断念した人もいました。
9合目にザックをデポして無理やり登った人も・・・。
でもピークハントだけが登山ではないのです。

ワタクシの 頂上は九合目を 言い聞かせ
・優しさに 心洗われ 九合目
・九合目 登頂の望みは 夢の夢
・ザック捨て これがホントの カラ元気

《最北端宗谷岬》


メンバーのひとりは今年還暦・・・

別れ道 迷いながらも ここに居る
・味わいの 還暦の山に 茜色
・見はるかす 利尻の頂で 六十路祝う



ロマンチックな歌も・・・
《シラネアオイ(雨竜沼湿原)》

降るような 星に見とれる 君が好き

・ファインダー 通して君は 礼文草
・恥じらいの 君の仕草に 花も照れ
・雲隠れ 何を恥じらう 礼文岳

各種の名句・迷句・不可解な句・奇々怪々の句も・・・
それにしても多彩な歌の数々です

・大空と 大地の間に 俺がいる
・また集う 北の大地に 悪友が

《レブンアツモリソウ(礼文島)》
・迷曲に 織り姫彦星 泣き笑い
・山の歌 タイムスリップする あの頃
・重ねあう 山行く心 酒心
・エゾカンゾ おれのカンゾウ 元気かな
・酒と話は 一年のみぞ 溶かす技なり
・俗世界 離れて仕事を 思い出し
・妹背牛に たどり着いたら もう利尻
・半月板 とって自信を 取り戻す
・雲の中 大丈夫と言えど 揺れ怖し
・最北の 古き番屋に 感心し
・小心の 運転手妻から ブーイング

あっという間の5日間でしたが
最北の 地でも温かき 山の友 を実感した山旅でした。

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